技術士 過去問
令和6年度(2024年)
問24 (基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問6)
問題文
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問題
技術士試験 令和6年度(2024年) 問24(基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問6) (訂正依頼・報告はこちら)
- フェニルアラニン、ロイシン、バリンなどの非極性アミノ酸の側鎖は、タンパク質の表面に分布していることが多い。
- タンパク質を構成するアミノ酸は、ほとんどがD体である。
- タンパク質は、20種類のアミノ酸がペプチド結合という非共有結合によって結合した高分子である。
- タンパク質のアミノ酸配列は、核酸の塩基配列によって規定される。
- タンパク質の安定性には、静電相互作用、水素結合、疎水性相互作用、ジスルフィド結合などの非共有結合が重要である。
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この過去問の解説 (2件)
01
タンパク質とは、20種類のアミノ酸がペプチド結合により鎖状につながってできた高分子です。
それでは問題を見てみましょう。
不適切です。
非極性アミノ酸の側鎖は、通常タンパク質の内側に存在しています。
不適切です。
タンパク質を構成するアミノ酸は、ほとんどがL体です。
不適切です。
ペプチド結合は共有結合です。
適切です。したがって本選択肢が正解です。
DNAの情報がRNAを通じてアミノ酸配列に変換され、最終的にタンパク質が生成されます。
その過程には、「転写」と「翻訳」があります。
「転写」では、DNAがmRNAにコピーされます。
「翻訳」では、mRNAがリボソームに運ばれ、コドンがアミノ酸を指定します。指定したアミノ酸が結合してたんぱく質が形成されます。
不適切です。
タンパク質の安定性には非共有結合と共有結合の両方が関与します。
ジスルフィド結合は共有結合です。システインのもつ硫黄原子同士が結合します。
生物学におけるタンパク質に関する問題です。
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02
タンパク質は、生体を構成する主要な高分子であり、20種類のL-アミノ酸がペプチド結合によって鎖状に繋がり、複雑な立体構造をとって機能を発揮します。
この問題では、構成成分(アミノ酸)・構造(結合・配置)・安定化要因・遺伝情報との関係など、複数の基礎項目を総合的に理解しているかを確認しています。
不適切。
フェニルアラニン、ロイシン、バリンはいずれも疎水性(非極性)アミノ酸です。
これらの側鎖は水との相互作用を嫌うため、水溶性タンパク質では分子の内部(疎水コア)に埋もれていることが多いです。
不適切。
アミノ酸には鏡像異性体としてL体とD体があります。
生物のタンパク質を構成するのは、ほぼすべてL-アミノ酸です。
D-アミノ酸は自然界でも一部(細菌の細胞壁ペプチドなど)に存在しますが、タンパク質の主要構成成分ではありません。
不適切。
アミノ酸を結びつけるペプチド結合は、共有結合です。
具体的には、1つのアミノ酸のカルボキシル基(–COOH)と、次のアミノ酸のアミノ基(–NH₂)が脱水縮合して形成される–CO–NH–結合です。
適切。
タンパク質の一次構造(アミノ酸配列)は、DNAの塩基配列(遺伝情報)によって決定されます。
DNA → mRNA → タンパク質 というセントラルドグマに従って情報が伝達されます。
不適切。
タンパク質の立体構造を安定化する力には、疎水性相互作用、水素結合、静電相互作用、ファンデルワールス力、側鎖間の弱い分子間力、ジスルフィド結合(S–S結合)があります。
ここでの誤りは、「ジスルフィド結合を非共有結合とみなしている」点です。
ジスルフィド結合は共有結合であり、他の相互作用とは異なります。
タンパク質は、L-アミノ酸が共有結合(ペプチド結合)で繋がった高分子であり、その配列はDNAの塩基配列によって決定され、立体構造の安定には疎水性相互作用・水素結合・ジスルフィド結合などが関与しています。
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