技術士 過去問
令和6年度(2024年)
問23 (基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問5)
問題文
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問題
技術士試験 令和6年度(2024年) 問23(基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問5) (訂正依頼・報告はこちら)
- DNAの塩基は、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシルである。
- 互いに逆平行に並ぶ2本のDNA鎖を結び付けているのは、塩基間の水素結合である。
- DNAポリメラーゼによる新生鎖の合成では、鋳型となる一本鎖DNAが必要であり、新生鎖は合成により5’ から3’ 方向に伸長する。
- DNAの塩基はすべて二重らせん構造の内側にあり、糖とリン酸よりなる主鎖は外側に出ている。
- 脊椎動物の細胞では、DNAのメチル化は遺伝子発現パターンを子孫細胞に引き継ぐ機構となる。
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この過去問の解説 (2件)
01
DNAに関する問題です。
なお、塩基とはDNAやRNAの構造に含まれる重要な成分の一つです。塩基の配列は遺伝子の情報を決定し、生物の特徴や機能に関わる重要な役割を果たします。
不適切です。したがって本選択肢が正解です。
DNAの塩基は、アデニン、シトシン、グアニン、チミンです。
ウラシルはRNAの塩基であり、DNAには含まれません。
適切です。
DNAでは、塩基間の水素結合により二重らせん構造を維持しています。この水素結合がDNAの安定性に寄与します。
適切です。
DNAポリメラーゼは新しいDNA鎖を合成する酵素であり、合成により5’から3’方向に伸長します。
適切です。
DNAの二重らせん構造は、塩基が内側に位置し、糖とリン酸が外側に配置されています。
適切です。
DNAのメチル化とは、DNAの塩基にメチル基が付加される化学反応のことです。
生物学の基本的な知識を問う問題です。
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02
この問題は、DNA(デオキシリボ核酸)に関する基本的な生化学的知識を問うものです。
DNAは遺伝情報を担う分子であり、塩基の種類、二重らせん構造、複製の方向性、さらにはエピジェネティクス(DNAメチル化など)に関する理解が必要です。
不適切。
DNAを構成する塩基は、アデニン(A)・チミン(T)・グアニン(G)・シトシン(C) の4種類です。
ここでは「ウラシル(U)」が含まれていますが、ウラシルはRNAの塩基です。
適切。
DNAの二重らせん構造では、2本の鎖が逆平行に並びます。
つまり、一方が 5’から3’ 方向に伸長するのであれば、もう一方は 3’から5’ 方向に伸長します。この2本の鎖は、相補的塩基対(A-T、G-C)間の水素結合によって結ばれています。
適切。
DNA複製の際には、もとのDNAが一本鎖(鋳型鎖)として用いられ、DNAポリメラーゼが新しい鎖(新生鎖)を合成します。
DNAポリメラーゼは、常に 5’から3’ 方向にしかヌクレオチドを繋げられません。
つまり、新生鎖の伸長方向は 5’から3’ であり、鋳型鎖はそれと逆向き 3’から5’ に読み取られます。
適切。
DNA二重らせんでは、塩基(A, T, G, C)は分子の内側に位置して互いに水素結合で対を作り、糖(デオキシリボース)とリン酸の部分(骨格)は外側を形成します。
適切。
DNAメチル化は、エピジェネティックな遺伝子制御の代表的な機構です。
脊椎動物では主にシトシン塩基の5位(5-メチルシトシン)にメチル基が付加され、転写を抑制する方向に働くことが多いです。
したがって、遺伝子の「記憶」や細胞の「分化状態の維持」に重要な役割を果たしています。
本設問における「DNAとRNAの違い」、「構造・複製・発現制御」の理解については、教科書を見ながらイメージで覚えると定着しやすいでしょう。
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