技術士 過去問
令和7年度(2025年)
問8 (基礎科目「情報・論理に関するもの」 問2)

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問題

技術士試験 令和7年度(2025年) 問8(基礎科目「情報・論理に関するもの」 問2) (訂正依頼・報告はこちら)

情報理論に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  • 通信システムは基本的に、情報源と通信路という2つの基本要素から成っている。情報源系列からの出力を、通信路入力系列に変換して通信路への入力とすることを符号化といい、通信路からの出力をもとの系列、あるいは、もとの系列に近いものにする変換を復号化という。
  • 通信路が雑音無しのモデルでは、情報源からの出力データ長を固定したとき、どのように符号器・復号器を設計すれば通信路への入力長を小さくすることができるかが問題になる。このような問題を情報源符号化の問題という。
  • 情報源が無記憶かつ等確率で文字が出現する場合、通信路への入力データ長を固定したとき、いかに符号器・復号器を設計すれば情報源からの出力長を大きくできるか、すなわち伝送レートをいかに大きくできるかが問題となる。このような問題を通信路符号化の問題という。
  • 1出力の情報源モデル、1入力1出力の通信路モデルを同時に考える場合、情報源出力を符号化するときに、符号化したデータを送信するために用いる通信路の確率的特性をいちいち考慮する必要がない。このような場合の符号化をユニバーサル符号化という。
  • 単一の情報源の代わりに、相関をもった多数の情報源(多元情報源)に対する情報圧縮の理論や、多次元の条件付確率分布で定義される互いに相関を有する多数の通信路(多元通信路)を考えたとき、これらに対する情報伝送の理論を多元情報理論という。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題で大切なのは、次の3つを区別することです。


まず、情報源符号化は、情報をできるだけ短く表すことです。
次に、通信路符号化は、誤りに強くしながら高いレートで送ることです。
そして、ユニバーサル符号化は、情報源の確率分布が分からなくても使える符号化です。

選択肢1. 通信システムは基本的に、情報源と通信路という2つの基本要素から成っている。情報源系列からの出力を、通信路入力系列に変換して通信路への入力とすることを符号化といい、通信路からの出力をもとの系列、あるいは、もとの系列に近いものにする変換を復号化という。

この記述は、細かく言えばエンコーダやデコーダも出てきますが、大まかな説明としては自然です。

通信では、送る側で情報を符号化して通信路に入れ、受け取った側で復号して元の情報に近い形に戻します。

選択肢2. 通信路が雑音無しのモデルでは、情報源からの出力データ長を固定したとき、どのように符号器・復号器を設計すれば通信路への入力長を小さくすることができるかが問題になる。このような問題を情報源符号化の問題という。

この記述は適切です。

情報源符号化は、元の情報をできるだけ短く表すことを考える分野です。

雑音のない通信路を前提に、無駄の少ない表し方を考えるという理解でよいです。

選択肢3. 情報源が無記憶かつ等確率で文字が出現する場合、通信路への入力データ長を固定したとき、いかに符号器・復号器を設計すれば情報源からの出力長を大きくできるか、すなわち伝送レートをいかに大きくできるかが問題となる。このような問題を通信路符号化の問題という。

この記述も大筋では適切です。

通信路符号化では、誤りを小さく保ちながら、どこまで高いレートで送れるかが中心の問題になります。

 

選択肢4. 1出力の情報源モデル、1入力1出力の通信路モデルを同時に考える場合、情報源出力を符号化するときに、符号化したデータを送信するために用いる通信路の確率的特性をいちいち考慮する必要がない。このような場合の符号化をユニバーサル符号化という。

これが最も不適切です。
前半の「情報源圧縮と通信路伝送を分けて考えてよい」という考え方そのものは、情報源・通信路分離定理に近い内容です。
しかし、これをユニバーサル符号化とはいいません。

ユニバーサル符号化は、情報源の分布が分からなくても圧縮できる符号化のことです。

選択肢5. 単一の情報源の代わりに、相関をもった多数の情報源(多元情報源)に対する情報圧縮の理論や、多次元の条件付確率分布で定義される互いに相関を有する多数の通信路(多元通信路)を考えたとき、これらに対する情報伝送の理論を多元情報理論という。

この記述は適切です。

多元情報理論は、多数の端末や多数の情報源・通信路を同時に考える分野です。

1対1ではなく、複数の相手どうしの情報のやり取りを考える理論だと押さえれば大丈夫です。

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