技術士 過去問
令和6年度(2024年)
問21 (基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問3)

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問題

技術士試験 令和6年度(2024年) 問21(基礎科目「材料・化学・バイオに関するもの」 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

材料の結晶構造に関する次の記述の、(   )に入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。

結晶は、単位構造の並進操作によって空間全体を埋めつくした構造を持っている。室温・大気圧下において、単体物質の結晶構造は、FeやNaでは( ア )構造、AlやCuでは( イ )構造、TiやZnでは( ウ )構造である。 単位構造の中に属している原子の数は、( ア )構造では( エ )個、( イ )構造では4個、( ウ )構造では2個である。
  • ア:面心立方  イ:六方最密充填  ウ:体心立方  エ:4
  • ア:面心立方  イ:体心立方  ウ:六方最密充填  エ:2
  • ア:体心立方  イ:面心立方  ウ:六方最密充填  エ:2
  • ア:体心立方  イ:六方最密充填  ウ:面心立方  エ:4
  • ア:六方最密充填  イ:面心立方  ウ:体心立方  エ:3

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この過去問の解説 (2件)

01

結晶構造に関する問題です。

結晶構造とは、結晶の中の分子や原子の配列パターンのことです。代表的なものを以下に示します。

体心立方構造:Na、K、Feなど。単位構造中の原子数は2個。

面心立方構造:Cu、Ag、Alなど。単位構造中の原子数は4個

六方最密構造:Be、Mg、Znなど。単位構造中の原子数は2個

選択肢3. ア:体心立方  イ:面心立方  ウ:六方最密充填  エ:2

したがって、本選択肢が正解です。

まとめ

結晶構造は、結晶の物理的および化学的性質を決定する重要な要素です。

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02

この問題は、金属結晶の基本構造(結晶格子)についての理解を問う典型的な問題です。

特に、金属材料でよく見られる三つの代表的な構造である、体心立方構造、面心立方構造、六方最密充填構造に関して、

・どの金属がどの構造をとるのか

・1単位格子中の原子数は幾つか

を正しく把握しているかを確認する内容となっています。

 

金属結晶の代表的な3構造とその特徴は以下の通りです。

・体心立法構造

金属の例としては、Fe(α鉄)、Na、Cr、Wなどで、単位格子中の原子数は2個となっています。また、密度はやや低く、すべり系が多く変形しやすいことが特徴です。

・面心立方構造

金属の例としては、Al、Cu、Ni、Ag、Auなどで、単位格子中の原子数は4個となっています。また、最も密に詰まっており、延性が高いことが特徴です。

・六方最密充填構造

金属の例としては、Ti、Zn、Mg、Coなどで、単位格子中の原子数は2個となっています。また、密に詰まっていますがすべり系が少なく、延性はやや低いことが特徴です。

選択肢3. ア:体心立方  イ:面心立方  ウ:六方最密充填  エ:2

正しい組み合わせは、ア:体心立方 イ:面心立方 ウ:六方最密充填 エ:2 となります。

まとめ

解答は、ア:体心立方 イ:面心立方 ウ:六方最密充填 エ:2 となります。

金属結晶の設問は、「どの金属がどの構造か」「単位格子中の原子数」「充填率」をセットで暗記するとよいでしょう。

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