技術士 過去問
令和6年度(2024年)
問40 (適性科目 問10)
問題文
職場のハラスメントに関する次の記述のうち、正しいものは◯、誤っているものは✕として、最も適切な組合せはどれか。
(ア)セクシャルハラスメントであるか否かについては、相手から意思表示がある場合に限る。
(イ)職場の同僚の前で、上司が部下の失敗に対し、人格を否定する言葉を用いて大声で叱責する行為は、本人はもとより職場全体のパワーハラスメントとなり得る。
(ウ)セクシャルハラスメントの行為者となり得るのは、事業主、上司、同僚に限らず、取引先、顧客、患者又はその家族、及び学校における生徒等である。
(エ)職場で、受け止め方によっては不満を感じたりする指示や注意・指導があったとしても、これらが業務の適正な範囲で行われている場合には、パワーハラスメントには当たらない。
(オ)職場のパワーハラスメントにおいて、「職場内での優位性」とは職務上の地位などの「人間関係による優位性」 を対象とし、「専門知識による優位性」は含まれない。
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問題
技術士試験 令和6年度(2024年) 問40(適性科目 問10) (訂正依頼・報告はこちら)
職場のハラスメントに関する次の記述のうち、正しいものは◯、誤っているものは✕として、最も適切な組合せはどれか。
(ア)セクシャルハラスメントであるか否かについては、相手から意思表示がある場合に限る。
(イ)職場の同僚の前で、上司が部下の失敗に対し、人格を否定する言葉を用いて大声で叱責する行為は、本人はもとより職場全体のパワーハラスメントとなり得る。
(ウ)セクシャルハラスメントの行為者となり得るのは、事業主、上司、同僚に限らず、取引先、顧客、患者又はその家族、及び学校における生徒等である。
(エ)職場で、受け止め方によっては不満を感じたりする指示や注意・指導があったとしても、これらが業務の適正な範囲で行われている場合には、パワーハラスメントには当たらない。
(オ)職場のパワーハラスメントにおいて、「職場内での優位性」とは職務上の地位などの「人間関係による優位性」 を対象とし、「専門知識による優位性」は含まれない。
- ア:◯ イ:✕ ウ:✕ エ:✕ オ:◯
- ア:✕ イ:◯ ウ:◯ エ:✕ オ:✕
- ア:✕ イ:◯ ウ:◯ エ:◯ オ:✕
- ア:✕ イ:✕ ウ:◯ エ:◯ オ:◯
- ア:◯ イ:✕ ウ:✕ エ:◯ オ:✕
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この過去問の解説 (2件)
01
職場のハラスメントに関する問題です。(ア)~(オ)の〇×は下記のようになります。
(ア)×
セクシャルハラスメントは、相手から意思表示がない場合でも行為自体が問題となります。
例えば、職場で性的なジョークやコメントをすることは、相手が何も言わなくてもセクシャルハラスメントとみなされることがあります。
(イ)〇
(ウ)〇
(エ)〇
ただし、適正な範囲を超えた過剰な叱責や不適切な指導は、パワーハラスメントとなる可能性があります。
(オ)×
「職場内での優位性」には、「人間関係による優位性」 だけではなく「専門知識による優位性」も含まれます。
したがって、本選択肢が正解です。
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02
本問は、労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)および厚生労働省指針の内容理解を問う典型的な設問です。
職場におけるハラスメントとは、相手に不快な思いを与え、職場環境を悪化させるような言動を指します。
(ア)×
セクハラは、「相手が不快と感じるかどうか」が客観的に判断されます。
つまり、相手が明示的に「やめてください」と意思表示しなかった場合でも、性的言動により職場環境が害されると認められればセクハラに該当します。
(イ)〇
パワーハラスメントには、「優位性の濫用」「業務の適正範囲を超える」「身体的・精神的苦痛を与える」という3要件があります。
このケースは「人格否定を伴う大声での叱責」であり、業務指導の範囲を超え、職場環境を害する典型的なパワハラです。
(ウ)〇
セクハラの行為者は「職場の構成員」に限られません。
顧客・取引先など事業所外の者によるセクハラも対象であり、事業主はその防止・対応に努める義務があります。
(エ)〇
パワハラの判断基準は「業務上の必要性と相当性」です。
たとえ厳しい指導であっても、業務の適正な範囲で行われている場合はパワハラには該当しません。
(オ)×
「職場内での優位性」とは、職務上の地位だけでなく、専門知識・経験・人間関係など、あらゆる優位性を含みます。
したがって、「専門知識による優位性が含まれない」というのは誤りです。
適切な組合せは、ア:× イ:◯ ウ:◯ エ:◯ オ:× です。
ハラスメントに関する基本的な理解を確認する設問です。覚え方としては、「セクハラ:相手の感じ方」「パワハラ:行為の適正性」「優位性:知識も含む」というポイントを押さえておきましょう。
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