技術士 過去問
令和7年度(2025年)
問42 (適性科目 問12)

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問題

技術士試験 令和7年度(2025年) 問42(適性科目 問12) (訂正依頼・報告はこちら)

製造物責任法(PL法)は、製造物の欠陥により、人の生命、身体又は財産に係る被害が生じた場合における製造業者等の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的としている。
PL法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  • この法律の対象となる「製造物」とは、製造又は加工された動産であることと定義されており、電気、音響、サービスは、対象とならない。
  • この法律において、「欠陥」とは、製造物に関する様々な事情を総合的に考慮して、「製造物が通常有すべき安全性を欠いていること」をいい、安全性に関わらないような単なる品質上の不具合は、この法律の損害賠償責任の根拠とされる「欠陥」には当たらない。
  • この法律において、OEM(相手先ブランドによる製品の製造)先の販売者が、ブランドを付すことにより、製造業者としての表示をしたとみなされる場合には、表示製造業者に該当し、製造物責任を負う対象となる。
  • この法律で規定する損害賠償の請求権には消費者保護を優先し、時効はない。
  • この法律に特段の定めがない製造物の欠陥による製造業者等の損害賠償の責任については、民法の規定が適用される。

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この過去問の解説 (2件)

01

製造物責任法(PL法)に関する問題です。

選択肢1. この法律の対象となる「製造物」とは、製造又は加工された動産であることと定義されており、電気、音響、サービスは、対象とならない。

問題文の内容通りです

 

「製造物責任法第2条(定義)」

【 「製造物」とは、製造又は加工された動産のことです。 】

【 有体物でない、電気・音響・高専・熱などの無物体、またはサービスなども製造物の対象とはなりません。 】

選択肢2. この法律において、「欠陥」とは、製造物に関する様々な事情を総合的に考慮して、「製造物が通常有すべき安全性を欠いていること」をいい、安全性に関わらないような単なる品質上の不具合は、この法律の損害賠償責任の根拠とされる「欠陥」には当たらない。

問題文の内容通りです

 

「製造物責任法第2条(定義)」

【 「欠陥」とは、製造物の特性・通常予見される使用形態・製造業者が製造物引渡し時期・他製造物に係る事情を考慮し、通常は製造物が持つ安全性を欠いていることです。 】

【 安全性に無関係な品質や性能の不具合は、本法では欠陥とはみなしません。 】

選択肢3. この法律において、OEM(相手先ブランドによる製品の製造)先の販売者が、ブランドを付すことにより、製造業者としての表示をしたとみなされる場合には、表示製造業者に該当し、製造物責任を負う対象となる。

問題文の内容通りです

 

「製造物責任法第2条(定義)」

【 「製造業者等」とは、

1) 製造物を業として製造、加工又は輸入した者

2) 自ら製造物製造業者として製造物に氏名・商号・商標・他の表示をした者、あるいは、製造物に製造業者と誤認させるような氏名などを表示をした者

3) 製造物の製造・加工・輸入・販売の形態や他の事情から、製造物に実質的な製造業者と認められる氏名等表示をした者 】

したがって、OEM販売者は、「製造業者等」として責任を負います。

選択肢4. この法律で規定する損害賠償の請求権には消費者保護を優先し、時効はない。

この法律で規定する損害賠償の請求権には消費者保護を優先しますが、時効があります

 

「製造物責任法第5条(期間の制限)」

【 損害賠償の請求権は、被害者や法定代理人が損害と賠償義務者を知った時から、3年間請求しないときは、時効として消滅します。

製造業者が製造物の引き渡しから、10年経過したときも、同様です。 】

選択肢5. この法律に特段の定めがない製造物の欠陥による製造業者等の損害賠償の責任については、民法の規定が適用される。

問題文の内容通りです

 

「製造物責任法第6条(民法の適用)」

【 製造物欠陥による製造業者の損害賠償責任は、法律の規定による他、民法の規定によります。 】

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02

PL法では、損害賠償請求権に時効があります。

選択肢1. この法律の対象となる「製造物」とは、製造又は加工された動産であることと定義されており、電気、音響、サービスは、対象とならない。

この記述は、おおむね適切です。
消費者庁は、PL法の対象となる製造物を「製造又は加工された動産」と説明しています。

そして、対象外の例として、不動産、電気、ソフトウェア、未加工農林畜水産物を挙げています。

サービスも、一般に「製造又は加工された動産」ではないので対象外です。

問題文の「音響」という言い方は通常の説明では見かけませんが、この選択肢の中心である「製造又は加工された動産が対象」という部分は合っています。

選択肢2. この法律において、「欠陥」とは、製造物に関する様々な事情を総合的に考慮して、「製造物が通常有すべき安全性を欠いていること」をいい、安全性に関わらないような単なる品質上の不具合は、この法律の損害賠償責任の根拠とされる「欠陥」には当たらない。

この記述は適切です。
消費者庁は、PL法の「欠陥」について、「製造物が通常有すべき安全性を欠いていること」だと説明しています。

また、安全性に関わらない単なる品質上の不具合は、PL法でいう欠陥には当たらないとしています。

選択肢3. この法律において、OEM(相手先ブランドによる製品の製造)先の販売者が、ブランドを付すことにより、製造業者としての表示をしたとみなされる場合には、表示製造業者に該当し、製造物責任を負う対象となる。

この記述は適切です。
消費者庁は、ブランドを付すことにより製造業者としての表示をしたとみなされる場合には、いわゆる表示製造業者に当たり、PL法上の責任を負う対象になると説明しています。

OEMやプライベートブランドの商品では、実際に作った会社だけでなく、自分のブランドで出した側が責任を負うことがある、ということです。

選択肢4. この法律で規定する損害賠償の請求権には消費者保護を優先し、時効はない。

これは不適切です。
消費者庁のQ&Aでは、PL法による損害賠償請求権は、原則として、損害及び賠償義務者を知った時から3年、または製造業者等が製造物を引き渡した時から10年で消滅すると説明されています。
つまり、PL法は被害者保護のための法律ですが、請求できる期間に制限はあります

選択肢5. この法律に特段の定めがない製造物の欠陥による製造業者等の損害賠償の責任については、民法の規定が適用される。

この記述は適切です。
消費者庁は、この法律に特段の定めがない事項については、民法の規定が適用されると説明しています。

PL法は、すべてを細かく決めているわけではなく、足りない部分は民法のルールで補う形です。

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