技術士 過去問
令和7年度(2025年)
問43 (適性科目 問13)

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問題

技術士試験 令和7年度(2025年) 問43(適性科目 問13) (訂正依頼・報告はこちら)

公益通報者保護法は、労働者等が、公益のために通報を行ったことを理由として解雇等の不利益な取扱いを受けることのないよう、どこへ、どのような内容の通報を行えば保護されるのかという制度的なルールを明確にするものである。
「公益通報者保護法」(令和4年改正・施行)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  • 公益通報の対象となる事実とは、すべての法律が対象となるのではなく、「国民の生命、身体、財産その他の利益の保護に関わる法律」として本法律や政令で定められた法律(及びこれに基づく命令)に違反する犯罪行為若しくは過料対象行為、又は最終的に刑罰若しくは過料につながる行為のことである。
  • 公益通報の通報先としては、「事業者内部」、「権限を有する行政機関」、「その他の事業者外部」が定められており、通報先に応じて、本法律に基づく保護を受けるための要件(保護要件)が定められている。
  • 「事業者内部」への通報に適切に対応するために必要な体制の整備が、事業者に対して義務付けられているが、常時使用する労働者が法で定められた人数以下の事業者については努力義務となっている。
  • 「その他の事業者外部」とは、その者に対し通報対象事実を通報することがその発生又はこれによる被害の拡大を防止するために必要であると認められる者を指し、報道機関や消費者団体等が該当する。
  • 公益通報の主体は、「労働者」、「退職者」及び「役員」であり、「労働者」には、正社員の他、派遣労働者、アルバイト、パートタイマーなどが含まれるが、公務員は含まれない。

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この過去問の解説 (2件)

01

「公益通報者保護法」に関する問題です。

選択肢1. 公益通報の対象となる事実とは、すべての法律が対象となるのではなく、「国民の生命、身体、財産その他の利益の保護に関わる法律」として本法律や政令で定められた法律(及びこれに基づく命令)に違反する犯罪行為若しくは過料対象行為、又は最終的に刑罰若しくは過料につながる行為のことである。

問題文の内容通りです

 

「公益通報者保護法第2条(定義)」

【 第3項:通報対象事実とは、次の事実です。

1) 法律と個人生命・身体保護・消費者利益擁護・環境保全・公正競争確保・他国民生命や身体や財産や他の利益保護の法律に規定する罪の犯罪行為の事実あるいは法律に掲げ法律に規定する過料の理由となる事実。

2) 法律の規定に基づく処分への違反が、1)の事実となる場合に、処分理由とされる事実 】

選択肢2. 公益通報の通報先としては、「事業者内部」、「権限を有する行政機関」、「その他の事業者外部」が定められており、通報先に応じて、本法律に基づく保護を受けるための要件(保護要件)が定められている。

問題文の内容通りです

 

通報先は、事業者内部(役務提供先か役務提供先があらかじめ定めた者)、

権限を有する行政機関(行政機関は、通報対象事実について処分又は勧告する権限がある行政機関で、通報対象事実を法令に基づいて命令・勧告を行える行政機関)、

その他の事業者外部(その他の事業者外部とは、その者に対し通報対象事実の通報で、発生か被害拡大の防止に必要と認められる者)です。

 

保護を受ける要件とは、事業者内部の場合は、通報対象事実が生じるか生じそうだと思料することです。

権限を有する行政機関の場合は、通報対象事実が生じるか生じそうだと信じられる理由があることです。

その他の事業者外部の場合は、通報対象事実が生じるか生じそうだと信じられる相当の理由があり、かつ、事業者内部か行政機関への公益通報によって、解雇などの不利益な取扱いがあると信じられる理由があることなどです。

選択肢3. 「事業者内部」への通報に適切に対応するために必要な体制の整備が、事業者に対して義務付けられているが、常時使用する労働者が法で定められた人数以下の事業者については努力義務となっている。

問題文の内容通りです

 

公益通報者保護法上、従事者を指定する義務や、事業者内部の公益通報に適切に対応する体制を整備する義務が課されています。

これは、従業員数が300名以下の事業者については努力義務となっています。

選択肢4. 「その他の事業者外部」とは、その者に対し通報対象事実を通報することがその発生又はこれによる被害の拡大を防止するために必要であると認められる者を指し、報道機関や消費者団体等が該当する。

問題文の内容通りです

 

通報先としての、その他の事業者外部とは、その者に対し通報対象事実を通報することがその発生や被害拡大の防止に必要と認められる者です。通報対象事実による被害者や被害を受けそうな者を含みます。

例えば、・報道機関・消費者団体・事業者団体・労働組合、・周辺住民などが該当します。

選択肢5. 公益通報の主体は、「労働者」、「退職者」及び「役員」であり、「労働者」には、正社員の他、派遣労働者、アルバイト、パートタイマーなどが含まれるが、公務員は含まれない。

公益通報の主体は、「労働者」、「退職者」及び「役員」であり、「労働者」には、正社員の他、派遣労働者、アルバイト、パートタイマーなどが含まれ、公務員も含まれる

 

労働基準法では、「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業や事務所に使用される者で、賃金の支払いを受ける者です。

公務員は国家公務員法や地方公務員法が適用され、公益通報者保護法では公務員も適用範囲です。(公益通報者保護法第9条に、公務員の取扱いが規定されています)

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02

この問題では、公益通報の対象となる法令違反3つの通報先300人基準の体制整備義務外部通報先の例、そして通報主体に公務員が含まれるかを整理できるかがポイントです。

選択肢1. 公益通報の対象となる事実とは、すべての法律が対象となるのではなく、「国民の生命、身体、財産その他の利益の保護に関わる法律」として本法律や政令で定められた法律(及びこれに基づく命令)に違反する犯罪行為若しくは過料対象行為、又は最終的に刑罰若しくは過料につながる行為のことである。

これは適切です。

公益通報の対象になるのは、どんな法令違反でもよいわけではありません。

消費者庁は、国民の生命・身体・財産などの保護に関わる法令についての、犯罪行為、過料対象行為、または最終的に刑罰や過料につながる行為が対象だと説明しています。

選択肢2. 公益通報の通報先としては、「事業者内部」、「権限を有する行政機関」、「その他の事業者外部」が定められており、通報先に応じて、本法律に基づく保護を受けるための要件(保護要件)が定められている。

これは適切です。

消費者庁は、通報先として事業者内部、権限を有する行政機関等、その他の外部通報先の3つを定めており、どこに通報するかによって、保護を受けるための条件が異なると説明しています。

選択肢3. 「事業者内部」への通報に適切に対応するために必要な体制の整備が、事業者に対して義務付けられているが、常時使用する労働者が法で定められた人数以下の事業者については努力義務となっている。

これは適切です。

消費者庁のQ&Aでは、常時使用する労働者が300人を超える事業者には体制整備が義務であり、300人以下の事業者には努力義務だとされています。

選択肢4. 「その他の事業者外部」とは、その者に対し通報対象事実を通報することがその発生又はこれによる被害の拡大を防止するために必要であると認められる者を指し、報道機関や消費者団体等が該当する。

これは適切です。

消費者庁は、通報対象事実の発生や被害拡大の防止のために必要と認められる者を「その他の外部通報先」としており、例として報道機関や消費者団体などを挙げています。

選択肢5. 公益通報の主体は、「労働者」、「退職者」及び「役員」であり、「労働者」には、正社員の他、派遣労働者、アルバイト、パートタイマーなどが含まれるが、公務員は含まれない。

これは不適切です。

前半の、主体が「労働者」「退職者」「役員」であるという部分は合っています。

ですが、消費者庁は、「労働者」には正社員、派遣労働者、アルバイト、パートタイマーなどのほか、公務員も含まれると説明しています。

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